2017年6月作成

一般物と一括配送を可能とした
国内最大級の内陸型危険物倉庫群を建設

お客様のニーズを的確に捉え機動力で成果を出し、設計・監理を受託

プロジェクト概要

本件は、日立物流ファインネクスト様(以下、HBFN)向けに、プロロジス様がBTS型物流センターとして開発し、同社に賃貸する「プロロジスパーク古河2」とその隣地に日立物流ファインネクスト様が建設した化学品などを取り扱う国内最大級内陸型危険物倉庫群(8棟)、「首都圏ケミカルセンター」の2施設を当社が土地探しから設計監理までの業務をトータルマネジメントしたものです。

背景

HBFN様が関東にある危険物倉庫を含めた同社の既存物流センターを集約し、事業拡大のための戦略拠点として新たな危険物倉庫を開発検討するために当社へ立地選定支援とフィジビリティスタディ(実行可能性調査)を依頼されたことがきっかけです。

F&Pの機能

まず、HBFN様の既存危険物倉庫の取扱品目や床荷重、空調を含めた危険物倉庫のスペックを調査し、HBFN様の危険物倉庫に必要な仕様を把握しました。その上で、HBFN様が所望する事業継続可能な土地紹介と、その各土地に合ったプランを複数提案しました。検証した結果、条件を満たした土地はプロロジス様が所有するBTS施設の集積パーク開発用の所有地でした。当社がHBFN様とプロロジス様との合意形成を図り、プロロジス様が所有していた土地の一部をHBFN様に売却し、危険物倉庫を建設。その隣地にプロロジス様がBTS型の普通倉庫を開発し、HBFN様に賃貸することとなりました。設計・監理フェーズにおいて当社は、両社の相反する要望を調整することが課題となっていました。
動線を考慮した使い勝手の良い施設をご所望されるHBFN様と、将来を見込んで汎用性が高くカスタマイズできる施設をご所望のプロロジス様との合意形成を図り、双方にとって最適な施設を設計しました。HBFN様のご要望に合わせ工業専用地域に建設計画を行い、将来にわたり安定した危険物管理ができるだけでなく、大規模な危険物倉庫群を建設したことで、分散保管していた商材を一ヵ所に集約することも可能としました。また、隣接する「プロロジスパーク古河2」と一体となって危険物と一般物の一括配送を可能とし、HBFN様が両施設を効率よく運用できる施設として設計をしました。
これは、計画段階から危険物倉庫と一般倉庫を並行してプロジェクト推進したからこそ、実現できたものです。

From 担当者

設計・建設支援本部
設計部第2部 部長
千石 達也
(役職:2018年10月現在)

本件は、危険物倉庫と一般倉庫を一体となって運用できるよう2敷地をトラックやフォークリフトでの行き来や、2棟の危険物用温度管理施設を併設し一般倉庫と一体管理が出来るなど、HBFN様の要望を組み入れながらプロロジス様との仕様調整を工事期間中も継続的に行い設計しました。
危険物倉庫は建設するにあたっては厳しい法規制が課せられます。本施設は多様な商材(危険物2・4・5類)を保管でき、適切な温度管理を可能とする仕様が求められたため通常より難易度が高い計画となりました。行政の各所と綿密に協議を重ね、ノウハウを最大限に活かして調整を図り、お客様の要望を汲み入れた最適な施設を実現しました。 その結果、テナント様からは「保有する数々のセンターの中でも自分たちの使い勝手が考慮された最先端の倉庫になっている」と好評を頂くことが出来ました。