※本記事は、株式会社カワハラ技研から株式会社スマイル・ブラザーズ・ジャパンへの事業譲渡に伴い移植されたものです。元の記事は株式会社カワハラ技研により作成されました。
2024年1月に発生した能登半島地震で被災され、実際に「ほぼ紙トイレ」を使用されたマルハン七尾店の高橋店長に、当時の状況をお聞きする機会をいただきました。
高橋店長: 停電はしなかったのですが、断水したので「ほぼ紙トイレ」を使用することにしました。 携帯トイレ、簡易トイレも備蓄していましたが、携帯トイレは主に社員が自宅で使用しました。簡易トイレは囲いが必要だったので使用しませんでした。
高橋店長:「取扱説明書」を見ながら組み立てました。「動画」は見ませんでした。
高橋店長:特にありませんでした。
高橋店長:30~40代の男性社員4人です。
高橋店長:1時間程度で2セット組み立てました。
高橋店長:作業途中に余震があり、避難、中断しながらの状況でした。
高橋店長:説明書を見ながら工具無しでスムーズに組み立てることができました。
高橋店長:1月3日から営業再開の1月16日までの14日間、昼夜解放していました。1月7日には仮設トイレが2基届いたのですが「ほぼ紙トイレ」も使い続けました。
高橋店長:ほとんどが近隣住民の方です。お店を閉めていたこともあり社員の使用は少なかったです。若者だけでなくお年寄りも使用され、近隣の方々に非常に感謝されました。
また、X(旧Twitter)で「トイレが使える」という情報を載せると一気に10万ポスト・リポストになりました。他の地域から来られた方もいたと思います。
高橋店長:皆さんに感謝されたというのは本当に嬉しいですね。 備蓄していたからこそですね。
高橋店長:スタッフが管理しました。出社時、退出時にチェックしました。
高橋店長:皆、きれいに使用してくれていました。
高橋店長:「ほぼ紙トイレ」は臭いはしませんでした。途中で届いた「仮設トイレ」は臭かったです。
高橋店長:落ちました。
高橋店長:洋式トイレ(洋便器)なのが良かったです。また、プライバシーも確保されていましたし、音も気にならなかったです。LED照明についてはちょっと暗かったのでランタンを2つ用意しました。
※2022年9月出荷分よりLED照明の仕様が変更され、より照度が上がりました。
あとは、風雨が強いときもありましたが、本体は大丈夫でした。水分で階段だけ弱くなってきたので途中でレンガに置き換えを行っています。それから、体重100kgのスタッフが使用して(本体が)揺れたときには、不安がっていました。
高橋店長:タンク内の(排泄物の)溜まり具合の確認が難しかったことです。1台目のタンクを交換しようとしたら、タンク内で中央が山型に溜まっていたので実際は満タンにはなっていなかったため、再び使用しました。
高橋店長:ほぼ満タンとなるまで使用しました。
高橋店長:自治体(七尾市)はまだ機能していない状況でしたのでそれもあるでしょうが、タンク(の中)を清掃して回収を待つように言われました。
高橋店長:今回は自治体の回収を待たずに民間の産廃業者に依頼して、仮設トイレの回収時に「ほぼ紙トイレ」のタンクごと排泄物処理をしました。
高橋店長:処理費は2セットで3万円くらいでした。
高橋店長:2024年3月でした。ただ、保管している間も、処分する時も「ほぼ紙トイレ」は臭いがありませんでした。
高橋店長:可燃ごみとして自分たちで処分しました。
高橋店長:今回の災害時のMVPは「ほぼ紙トイレ」です。とても役に立ちました。
(2024年7月1日取材を終えて)
能登半島地震から半年がたちました。
現地ではまだ復興には程遠い状況にある方々も多くおられる中、弊社としても当時の状況をお聞きするタイミングに悩みましたが、被災地でのトイレの実態と今後の商品改善の参考にさせていただくためにヒアリングを申し入れ、BCP対策担当 細野様のご尽力により実現することができました。
また今回のヒアリングでは、株式会社マルハン様が地震発生から営業再開まで詳細に被災経験を総括され、その情報を全社で共有し、今後に備えられていることを知りました。
今回のような災害時はもちろん、平常時から常に「場」の提供を軸にした店舗の在り方を追求されています。
株式会社マルハン様のような姿勢で地域を支える企業が増えていくことを願うばかりです。
改めてヒアリングにご協力いただきました株式会社マルハンの皆様に御礼を申し上げます。