F&Pの成長を支える役員・ベテランたちのベンチャー精神

2014年12月1日取材
F&Pの成長を支える役員・ベテランたちのベンチャー精神

創業14年目の若い企業でありながら、業界経験が長い「ベテランたちの豊かな叡智」を結集しているF&P。
同社役員や「その道のプロ」である幹部たちに、仕事への想いや今後の目標などを聞いた。

専務取締役 専務執行役員 営業本部 事業戦略室 室長

1969年生まれ。1993年に、大手ゼネコンに入社。
2002年に株式会社フクダ・アンド・パートナーズに入社。
取締役営業支援本部長などを経て、2014年10月から現職。

会社の原点を形成した忘れられない創業期の案件

佐藤さんはF&Pが設立されたおよそ半年後に入社しました。創業直後の社内の様子を教えてください。

終電以降まで働き、定時より前に出社する。そんな毎日でした。もっとすごい働き方をしていたのが社長の福田。日付が変わる深夜に会社を出るときも福田は仕事の真っ最中で「お疲れー」と送り出してくれた。そして、私が出社する前にはもう会社にきていて、「おはよー」と。いつ寝ているんだろうと思いましたね(笑)。まだ社員は数名。理想の会社をつくるという目標があったので、どれだけ忙しくても「疲れた」「しんどい」とは感じませんでした。
そんな草創期の頃、いまも忘れられない仕事があります。

どんな案件だったのですか。

大手不動産会社からの発注で、都内の1万坪以上の大きな土地を調べてリスト化する、という仕事です。
それを調べるためには、1冊数万円する住宅地図をそろえなければならなかった。しかし、その頃の会社の状況では、住宅地図を購入する資金がありませんでした。そこで発注主に相談したところ、住宅地図を貸してくれただけではなく、コピー機もある部屋を貸してくれたんです。そこに通い詰め、期限内にリストを納品したところ、発注主の大手不動産会社からとても喜ばれ、年間契約をいただくことができました。
案件の大小にかかわらず、全力で仕事をやりきる。それが当社の原点です。会社の規模がどれだけ大きくなろうとも、その想いをもち続けていきたいですね。

専務取締役 専務執行役員 営業支援本部長

1971年生まれ。1994年に大手ゼネコンに入社。
2005年に株式会社フクダ・アンド・パートナーズに入社。
取締役営業支援本部 本部長などを経て、2014年10月から現職。

独自の企業文化を磨きイノベーションを継続

御社の社風を教えてください。

どんなにハードルが高い仕事でも、お客さまから頼まれれば「できない」とは言わず、「やれる方法を徹底的に突き詰め、絶対に実現する」という姿勢を貫いていることです。たとえば、東日本大震災により大変な被害を受けた顧客企業の物流施設の修復をお手伝いした際は、すぐに現地入りして復旧計画を策定。まだ再建の目途すらたっていない物流施設が多いなか、顧客企業の物流施設はイチ早く再開できました。
当社は、得意な領域以外の多様な支援サービスも提供できる体制を敷いているので、不可能と思えることでも可能にできるんです。

なぜ、そんなことができるんですか。

当社が声をかければ、外部の不動産・建設会社の多くが協力してくれるからです。独立資本である当社は、どんな会社とも等距離でお付き合いできる立場にいます。
さらに、外部の建築・設計関連会社から見て、当社はその会社の施主や依頼主になるかもしれない顧客企業のパートナーともいえる存在。ですから、社内にリソースやノウハウがない場合は、それをもっている社外の力を借りながら問題解決できるんです。建設・不動産業界のなかで、当社のような存在は珍しいと自負しています。

今後の目標を聞かせてください。

当社がイノベーションを起こし続けられるのは「One More Try!」のスピリットが流れているから。この企業文化を絶やすことなく、磨き続けることが私の目標です。

設計・建設支援本部 主席技師長

1952年生まれ。1976年に大手ゼネコンに入社。
建築設計センター計画設計部 部長を経て、2012年に株式会社フクダ・アンド・パートナーズに入社し、現職。

設計のプロとして最高の仕事を突き詰める

これまでのキャリアを教えてください。

大手ゼネコンで数多くの設計を担当していました。100億円規模の物件も複数経験しました。退職前の約10年間は物流施設設計部門の責任者を務めました。大手ゼネコンで物流施設専門の設計部署があるのは珍しかったせいもあり、いまも多くの物流会社の担当者と交流があります。
F&Pでの2年間では、マルチタイプの大型物件を中心として複数案件に携わり、現在3物件が施工中です。

亀山さんの設計哲学を聞かせてください。

物流施設の構造はシンプルです。それだけに高度な設計技術はいらないように思われますが、実際はまったくの逆。シンプルなものほどゴマカシがきかないので、難易度は高いんです。
経験も必要。たとえば敷地の気象データを分析して季節風の状況を把握して建物配置に配慮し、必要な対策を設計に盛り込んでおく。そんなキメ細かさが不可欠です。
気象条件や使われ方をイメージせずにCADなどでキレイに設計しても、ただのお絵かきにすぎません(笑)。少なくとも、プロの仕事とは言えません。

F&Pでのやりがいを教えてください。

仕事を任せてくれるので、とても働きやすいですね。
私以外にもベテランのメンバーが多く、みなスキルの高いプロなので、張り合いもあります。

マルチタイプ:ランプで各階に直接アクセスできるタイプに代表される複数のテナントに対応した、汎用性の高い物流施設

執行役員 西日本事業部 事業部長

1946年生まれ。1970年に大手ゼネコンに入社。
大阪支店営業部 副支店長を経て、2009年に株式会社フクダ・アンド・パートナーズに入社。
2014年10月から現職。

99点は失敗作つねに100点満点を追求

堀越さんのこれまでの実績を教えてください。

F&Pに入社する以前は大手ゼネコンで大阪の物件を中心に建築設備の設計を担当しました。大阪マルビルも私の仕事です。現在は、これまでのキャリアを活かして設備設計に携わっているほか、大阪にある西日本事業部の責任者を務めています。

設備設計の仕事で大切にしていることはなんですか。

あたり前ですけれど、設備で問題を起こさないことです。どれだけすばらしい建物でも、設備に少しでも欠点があれば台無しです。たとえば陽があたる南向きの部屋でも空調が十分にきくよう、エアコンの室内機の設置場所を工夫するなど、細心の注意をはらっています。
設備設計はつねに100満点が求められ、99点では失敗作という世界。私が会社に多少でも貢献できているとしたら、長年の経験に基づいて設備上の注意点をリストアップし、それを現場にフィードバックできることでしょう。

今後の目標を教えてください。

西日本事業部の一本立ちです。いまは本社で西日本の案件の営業を行い、事業部がプロジェクトマネジメントなどを行うといった分業体制になっています。これからは、後工程を担当するだけではなく、事業部で西日本地域の新規案件も獲得していくなど、スタートからゴールまで完結できる組織に育てたいですね。
ベンチャースピリットをもち、未知のことでも挑戦できるのがF&Pの強み。これからも新しい可能性を切り拓いて行きたいですね。

大阪マルビル:JR「大阪駅」前にある、繁華街・梅田のランドマーク

2014年12月1日取材